SNS上で求人情報を発信したり、採用活動を行ったりする「SNS採用」。
聞いたことはあるけれど、具体的にどんな取り組みなのか、自社に本当に必要なのかよく分からない…。
そんな風に感じている人事担当者の方も多いのではないでしょうか。
確かにSNS採用には、炎上リスクなどのデメリットもあり、踏み出すには不安があるかもしれません。しかし、SNSの利用者数が年々増加する中、従来の採用手法だけでは優秀な人材を確保することが難しくなりつつあるのも事実です。
そこで本記事では、SNS採用の基礎知識から、各SNSの特性、事例から学ぶ成功のポイントまでを網羅的に解説します。正しい方法を理解すれば、SNS採用は貴社の採用活動の強力な武器になるはずです。
ぜひ最後までお付き合いいただき、SNS採用を自社の人材獲得に役立てる方法を探ってみてください。
SNS採用(ソーシャルリクルーティング)とは?

SNS採用(ソーシャルリクルーティング)とは、企業がSNS上で採用活動を行うことを指します。
具体的には、自社の公式アカウントから求人情報を発信したり、SNSユーザーとコミュニケーションを取ったりすることで、潜在的な求職者の興味を引き、応募につなげていく手法です。
SNS採用で活用されるSNSには、年齢や職種によって利用者層に偏りがあります。そのため企業は、自社のターゲットとなる求職者が多く利用しているSNSを選んで、採用活動を展開していくことが求められます。
SNS採用の最大の特徴は、求職者と直接つながれる点にあります。企業は求人広告を出すだけでなく、日常的な情報発信を通じて自社の魅力をアピールしたり、求職者からの質問に丁寧に回答したりすることで、求職者との信頼関係を築くことができるのです。
SNSならではの特徴を生かすことで、SNS採用は企業と求職者のマッチング精度を高める有効な手段となっているのです。
そもそもSNS採用が注目される背景とは?
近年、SNS採用が大きな注目を集めるようになってきました。それには、SNSを取り巻く環境の変化が大きく関係しています。
ここからは、SNS採用が注目される主な理由を2つご紹介します。
これらの背景を理解することで、なぜ今SNS採用が企業に求められているのか、その全体像が見えてくるはずです。順を追って見ていきましょう。
SNSの利用時間が長くなっている
総務省の調査によると、2022年の国内SNS利用者数は1億200万人に上り、人口普及率は92.3%に達しました。特に10代から30代までの若年層では、ほぼ全員がSNSを利用しているという結果も出ています。
また、1日のSNS利用時間を見ると、Z世代全体の71%はいずれかのSNSを1時間以上利用、ミレニアル世代のSNS利用時間は、1日平均2時間40分程度と、長時間利用が常態化しつつあります。
これだけ多くの人々がSNSに接する時間が増えたことで、企業がSNSを採用活動に活用する意義も高まったのです。求職者の目に留まる機会が格段に増えたことから、SNSを採用のツールに取り入れない手はないといえるでしょう。
お仕事探しにもSNSが活用されている
SNSの利用が進んだことで、求職者の就職活動のやり方にも変化が表れています。企業の人事部門向けに採用広報(採用マーケティング)支援を行う株式会社No Companyの調査では、58.1%の就活生がSNSを活用して企業情報を収集していることが判明。前年とほぼ同率で、SNSが欠かせない就活ツールとなっている実態が明らかになりました。
SNSを使い慣れたZ世代の学生は、手軽に情報を得られる「SNS的な」コンテンツを求めています。学生の目に留まるのは、「パッと見て印象的」「短時間で要点がつかめる」「共感を呼ぶ」といった特徴を持つコンテンツです。
しかし、学生のニーズに合致したコンテンツを提供できている企業は少数。調査結果を参考に、学生視点でのSNS採用コンテンツ作りに努めることが、他社との差別化につながるはずです。
SNS採用に活用される媒体

SNS採用では、各SNSの特性を生かしながら、企業の個性に合わせた採用活動を展開することが求められます。
ここでは、SNS採用に活用される代表的な媒体を6つピックアップしました。
それぞれのSNSには、ユーザー層や利用目的、コンテンツの特性などに違いがあります。
その違いを理解したうえで、自社の採用ターゲットに適したSNSを選ぶことが大切です。
それでは、各SNSの特徴を詳しく見ていきましょう。
Instagram(インスタグラム)

Instagramは、写真や動画を中心とした視覚的なコンテンツがメインのSNSです。10代から30代の若年層を中心に、幅広い年代に利用されています。
Instagramで採用活動を行う際は、オフィスの雰囲気や社員の働く様子など、企業の日常を紹介する写真や動画を投稿するのが効果的です。また、Instagramストーリーズを活用して、リアルタイムな情報発信を行うのもおすすめです。
企業の雰囲気を伝えるためには、自社らしい「世界観」を表現することが重要です。写真や動画のテイストを統一し、求職者が共感できるようなビジュアルコンテンツを心がけましょう。
Facebook(フェイスブック)

Facebookは、30代から50代の幅広い年代に利用されているSNSです。ビジネス利用にも適していることから、企業の公式アカウントの開設率が高いのが特徴です。
Facebookでは、企業の基本情報や事業内容、採用情報などを詳しく紹介することができます。また、Facebookページの「イベント」機能を使えば、会社説明会の告知や参加者の管理も可能です。
Facebookの投稿は、写真や動画だけでなく、長文のテキストにも向いています。自社の事業や社風について、丁寧に説明することを心がけましょう。また、求職者からのコメントやメッセージにも積極的に返信し、コミュニケーションを深めることが大切です。
X(旧Twitter)

Xは、リアルタイムな情報発信に適したSNSです。10代から40代まで幅広い年代に利用されており、特にビジネスユーザーの利用率が高いのが特徴です。
Xでは、140文字以内の短いテキストで情報を発信します。気軽に投稿できるため、日常的な企業の様子を伝えるのに向いています。また、ハッシュタグを活用することで、特定のテーマに関心のあるユーザーに情報を届けることができます。
Xでの採用活動では、「#企業名」や「#採用」などの採用関連のハッシュタグを決めておくと良いでしょう。また、リプライ機能を使って、求職者からの質問に積極的に回答することも大切です。
TikTok(ティックトック)

TikTokは、10代から20代の若年層を中心に利用されている動画共有アプリです。短尺の動画コンテンツが中心で、音楽に合わせたダンスや、ユーモアのある動画が人気を集めています。
TikTokでの採用活動では、社員のリアルな姿を伝える動画コンテンツが効果的です。例えば、社員インタビューや、仕事の裏側を紹介する動画など、他のSNSとは一味違った切り口の動画を投稿してみましょう。
若手社員を中心に、TikTokの企画・撮影・編集を任せるのも良い方法です。若年層の感性を生かしたコンテンツは、同世代の求職者の心を掴むことができるでしょう。
LINE(ライン)

LINEは、日本国内で最も利用者数の多いメッセージアプリです。幅広い年代に利用されていますが、特に10代から30代の利用率が高くなっています。
LINEでは、企業公式アカウントを開設し、求職者とのコミュニケーションを図ることができます。企業アカウントでは、採用情報の配信や、求職者からの質問への回答など、様々な形で活用が可能です。
LINEならではの機能として、チャットボットを活用するのもおすすめです。よくある質問への自動応答や、エントリーシートの提出なども、チャットボット上で完結できるようにしておくと便利です。
Wantedly(ウォンテッドリー)

Wantedlyは、ビジネスSNSの一種で、企業と求職者のマッチングに特化したサービスです。
主に20代から30代のユーザーが多く、IT業界やベンチャー企業での利用率が高いのが特徴です。
Wantedlyでは、企業ページを作成し、自社の事業内容や社風、求人情報などを詳しく紹介することができます。また、スカウト機能を使って、条件に合う求職者に直接アプローチすることも可能です。
Wantedlyを活用する際は、企業ページの内容を充実させることが大切です。事業の魅力はもちろん、社員の働きがいや成長の機会など、求職者が知りたい情報を詳しく伝えることを心がけましょう。
SNS採用のメリット

SNS採用には、従来の採用手法にはないメリットがいくつもあります。ここでは、特に重要な3つのメリットを取り上げます。
これらのメリットを理解することで、SNS採用に取り組む意義がより明確になるはずです。
それでは、順番に詳しく見ていきましょう。
求職者の潜在層にもアプローチできる
SNS採用の大きなメリットの一つは、求職活動を行っていない潜在的な求職者にもアプローチできる点です。通常の求人広告では、求職活動中の人にしか情報が届きません。しかし、SNSを活用すれば、普段は求職活動をしていない人も、企業の情報に接する機会が生まれます。
SNSユーザーの中には、現在の仕事に不満はないものの、より良い機会があれば転職したいと考えている人も多くいます。そうした潜在的な求職者に対して、SNSを通じて自社の魅力を伝えることができれば、優秀な人材の獲得につながる可能性が高まります。
また、SNSは若年層の利用率が高いため、新卒採用においても大きな効果が期待できます。学生の多くはSNSを日常的に利用しているため、SNS上で企業の情報を見つけることも珍しくありません。自社の魅力を積極的に発信することで、就職活動前の学生の興味を引き付けることができるでしょう。
無料もしくは低コストで始められる
SNS採用のもう一つの大きなメリットは、無料もしくは低コストで始められる点です。
多くのSNSでは、企業アカウントの開設や投稿は無料で行うことができます。有料の広告を出稿することもできますが、無料の範囲内でも十分に情報発信が可能です。
従来の求人広告と比べると、SNS採用に必要なコストは格段に低くなります。求人サイトへの掲載料や、紙媒体の求人広告の制作費など、採用にかかる費用を大幅に抑えることができるのです。
特に中小企業にとって、採用コストの削減は大きなメリットと言えるでしょう。限られた予算の中で効果的な採用活動を行うためにも、SNS採用は非常に有力な選択肢の一つです。
社風などの企業の魅力が伝えやすい
SNS採用では、求人情報だけでなく、企業の社風や雰囲気なども伝えやすいのが大きなメリットです。求職者にとって、企業を選ぶ際に重要なポイントの一つが、社風との相性です。しかし、求人広告だけでは、社風を詳しく伝えるのは難しいものです。
一方、SNSでは写真や動画を使って、オフィスの雰囲気や社員同士のコミュニケーションの様子など、言葉だけでは伝えられない企業の魅力を発信することができます。社員によるSNSの投稿を見ることで、求職者は企業の雰囲気をよりリアルに感じ取ることができるでしょう。
また、経営者や採用担当者が直接発信することで、企業の人となりを伝えることも可能です。SNSを通じて企業の顔が見えることで、求職者の共感を得やすくなります。
このように、SNSを活用することで、求人広告だけでは伝えきれない企業の魅力を、多角的に発信していくことができるのです。
SNS採用のデメリット

SNS採用にはメリットが多くある一方で、いくつかのデメリットもあります。ここでは、SNS採用を行う際の3つの注意点をご紹介します。
これらのデメリットを理解し、適切に対策を講じることが、SNS採用を成功させるための鍵となります。それぞれの点について、詳しく見ていきましょう。
以下記事では、SNS採用のデメリットについて詳しく解説しています。より詳細な情報は、以下記事を確認してみていただくと理解が捗ります。
コンテンツに魅力がないと効果が出にくい
SNSでは、魅力的なコンテンツを発信しないと、なかなか求職者の目に留まりません。ありきたりな内容の投稿では、ユーザーに興味を持ってもらえず、十分な効果を得られないこともあります。
例えば、単に求人情報を羅列するだけでは、求職者の心を掴むのは難しいでしょう。求職者に響くコンテンツを発信するためには、自社の強みや社員の魅力を、分かりやすく伝える工夫が必要です。
また、SNSの投稿は継続的に行っていく必要があります。頻繁に更新しないと、フォロワーが離れていってしまうこともあるため、注意が必要です。
コンテンツ制作に工数がかかる
魅力的なコンテンツを発信し続けるためには、一定の工数が必要になります。写真や動画の撮影、編集、投稿スケジュールの管理など、SNS運用には様々な業務が発生します。
特に、動画コンテンツの制作には多くの時間と手間がかかります。社員インタビューや会社紹介の動画を作成する際は、企画から撮影、編集まで、一連の工程をこなす必要があります。
SNS運用を担当する社員の業務負担が大きくなりすぎないよう、適切な役割分担やスケジュール管理が求められます。場合によっては、外部のクリエイターに制作を依頼することも検討しましょう。
企業イメージの低下につながる可能性がある
SNSでは、情報の拡散力が非常に高いため、ネガティブな評判が広まるリスクがあります。
例えば、アルバイトスタッフによる不適切な投稿が、そのまま企業のイメージダウンにつながることもあります。
また、炎上を招くような失言や、競合他社を誹謗中傷する投稿なども、企業イメージを大きく損なう恐れがあります。SNSの運用に際しては、社員教育を徹底し、トラブルを未然に防ぐ必要があります。
SNSポリシーを作成し、投稿ルールを明確化しておくことも重要です。また、万が一炎上が発生した際の対応フローを、事前に準備しておくことも大切です。
適切かつ迅速な対応を行うことで、ダメージを最小限に抑えることができるでしょう。
【成功例もあり】SNS採用の企業事例

実際にSNS採用を導入し、成果を上げている企業は数多くあります。ここでは、SNS採用の先行事例として、3つの企業の取り組みをご紹介します。
それぞれの企業が、自社の採用課題に合わせてSNS採用を活用し、どのような成果を得ているのか見ていきましょう。事例から学ぶポイントを参考に、自社のSNS採用戦略を練ることができるはずです。
また、以下記事では、より多くの企業事例を紹介しています。合わせてチェックしてみてください。
株式会社Globridge|一心たん助

TikTokを活用し、飲食店の新規出店に伴うオープニングスタッフの採用に成功した事例です。
これは、弊社が実際に運用した実績になります。
まず、仕事内容や店舗の雰囲気を伝える複数パターンのTikTok動画を制作。効果検証と改善を繰り返しながら、応募までの導線を最適化するランディングページも用意しました。
その結果、わずか1ヶ月でアルバイト19名の応募から10名の採用、正社員も20名の応募から1名の採用を達成。SNSの波及効果で会社ホームページへの自然流入も増加し、今後の求人業務内製化も検討されるなど、SNS採用の有効性が実証されました。
あいホーム

宮城県の工務店であるあいホームは、コロナ禍でもインスタグラムとユーチューブを駆使し、オンライン会社説明会に100名の学生を集めることに成功しました。
地方の中小企業が、これだけ多くの学生を集められた背景には、SNSを通じて学生目線に立った情報発信を行ったことが大きなポイントとなっています。従業員数が70名程度の同社が、SNSの力を借りて大手企業に引けを取らない採用活動を展開できた好事例と言えるでしょう。
DeNA

ゲーム大手のDeNAは、自社の採用専用アカウントをツイッターで運用しています。会社の取り組みや社員の様子など、DeNAで働くことの魅力を多角的に伝える内容となっており、ゲーム業界を志望する学生や経験者に向けた情報発信に力を入れています。
フォロワー数は1万人以上と、ゲーム業界の中でもトップクラスの規模を誇ります。ツイッターというSNSの特性を活かし、他社と差別化された採用アプローチを展開している点が特徴的な事例です。
SNS採用を進める5ステップ
SNS採用を始めるには、まず全体の流れを理解することが大切です。ここでは、SNS採用を進める上で押さえておくべき5つのステップをご紹介します。
一つ一つのステップを丁寧に進めることで、SNS採用の成功確率が高まるはずです。では、各ステップの詳細を見ていきましょう。
1.採用コンセプトと目的を決める
SNS採用を始める前に、まず明確にすべきなのが採用コンセプトと目的です。
採用コンセプトとは、自社が求める人材像や価値観を表したものです。経営理念やビジョンと紐付けて、自社らしい採用コンセプトを設定しましょう。また、SNS採用の目的も具体的に定めておく必要があります。
例えば、「エントリー数を前年比20%増加させる」「内定承諾率を70%以上にする」など、数値目標を設定するのが望ましいでしょう。
採用コンセプトと目的が明確になれば、SNS上でどのようなメッセージを発信すべきかが見えてきます。ぶれない軸を持って、採用活動を進めていくことが可能になるのです。
2.採用ターゲットとペルソナを確定させる
次に、採用ターゲットとペルソナを明確にしましょう。採用ターゲットとは、自社が採用活動において重点的にアプローチすべき層のことです。職種や年齢、スキルなどを切り口に、ターゲットを絞り込んでいきます。
ペルソナとは、ターゲット層の中でも、特に自社との相性が高いと思われる仮想の人物像のことを指します。ペルソナを設定することで、より具体的なイメージを持って採用活動を進めることができるようになります。
例えば、「25歳前後の外資系企業志向の高い男性」というペルソナを設定し、その属性に合ったメッセージを発信することで、採用の精度を高めることが可能です。
採用ターゲットとペルソナを定めたら、社内で共有を図りましょう。採用担当者だけでなく、SNS運用に携わるメンバー全員が理解しておく必要があります。
3.どのSNSを活用するか決め、コンテンツを制作する
続いて、どのSNSを活用するかを決め、コンテンツの制作を進めていきます。
自社の採用ターゲットがどのSNSをよく利用しているかを調査し、メインで活用するSNSを2〜3個に絞り込むのがおすすめです。多くのSNSを同時に運用するのは、工数がかかりすぎてしまう恐れがあります。
SNSが決まったら、いよいよコンテンツの制作です。記事や写真、動画など、さまざまな形式のコンテンツを用意しましょう。その際、採用ターゲットやペルソナに合った内容になっているかを、都度確認することが大切です。
また、コンテンツのクオリティにもこだわる必要があります。シズル感のある写真や、編集のしっかりした動画は、求職者の目を引きつけ、企業への好感度を高めることができるでしょう。
クオリティと効率を両立するためにも、社内の広報や採用チームと連携を取りながら、コンテンツ制作を進めていくことが求められます。
4.SNS運用マニュアルを作成する
SNSの運用に際しては、トラブルを未然に防ぐためのルールづくりが欠かせません。運用マニュアルを作成し、社内で共有しておくことが重要です。
マニュアルには、以下のような項目を盛り込みましょう。
- 投稿の基本ルール(頻度、時間帯、NGワードなど)
- 個人アカウントと企業アカウントの使い分け方
- 問い合わせやクレームへの対応方法
- アカウントの管理体制(担当者、パスワード管理など)
- トラブル発生時の連絡フローと対応手順
マニュアルを整備することで、運用担当者の交代があっても、一定の水準でSNS運用を続けることが可能になります。また、ルールを明文化しておけば、万が一トラブルが発生した際にも、適切な対応を取りやすくなるでしょう。
5.定期的に効果測定を行い改善する
SNS採用の成果を高めるためには、定期的に効果測定を行い、改善を重ねていく必要があります。
効果測定の指標としては、以下のようなものが挙げられます。
- フォロワー数、いいね数、シェア数などのエンゲージメント指標
- 採用サイトへの流入数、エントリー数、応募数
- 内定承諾率、入社後の定着率
これらの指標を定点観測し、目標との乖離がないかを確認します。効果が芳しくない場合は、原因を分析し、打ち手を講じていきましょう。
例えば、フォロワー数が伸び悩んでいる場合は、投稿内容や時間帯を見直すことが有効かもしれません。応募数が少ない場合は、採用サイトへの導線を改善する必要があるでしょう。
PDCAサイクルを回しながら、SNS採用の運用を磨き上げていくことが成功への近道です。
中小企業必見!SNS採用で失敗しないためのポイント

SNS採用は、中小企業にとって特に大きなメリットがあります。しかし、SNS採用には落とし穴もあるので、注意が必要です。
ここでは、中小企業がSNS採用で失敗しないための3つのポイントを解説します。
これらのポイントを押さえることで、中小企業でもSNS採用を成功に導くことができるはずです。順を追って詳しく見ていきましょう。
知名度や不人気業種などを採用できない理由にしない
中小企業の中には、「自社は知名度が低いから、SNSで採用なんてできない」と考えている企業もあるかもしれません。また、「うちの業界は不人気だから、SNS採用は難しい」と思い込んでいる企業もあるでしょう。
しかし、それは大きな誤解です。SNS採用は、知名度や業界の人気度に関係なく、どんな企業でも活用できる手法なのです。むしろ、知名度の低さをSNS上での情報発信によってカバーしたり、不人気業界の魅力を伝えることで求職者の興味を引いたりすることも可能です。
大切なのは、自社の魅力をいかに効果的に伝えられるかです。「知名度がない」「業界が不人気」という思い込みに縛られず、前向きにSNS採用に取り組んでいきましょう。
求人媒体がすべてではない
人材採用というと、求人媒体を利用することが一般的です。しかし、求人媒体に頼りきるのは得策ではありません。
求人媒体は、掲載料が高額になりがちです。また、自社の魅力を十分に伝えられるスペースが限られているため、求職者に自社の良さが伝わりにくいこともあります。
SNSであれば、比較的低コストで採用活動ができますし、写真や動画を活用して自社の魅力を存分にアピールすることも可能です。求人媒体に加えて、SNS採用を組み合わせることで、採用活動の幅を大きく広げられるはずです。
求人媒体だけに頼るのではなく、SNSの活用を前向きに検討していきましょう。
大手企業や競合他社にはない魅力に焦点を当てる
「うちは中小企業だから、大手企業には敵わない」と思っている企業もあるかもしれません。確かに、給与水準や福利厚生など、大手企業に分がある部分はあります。
しかし、中小企業にも大手企業にはない魅力があるはずです。
例えば、風通しの良い社風や、早期にキャリアアップできる環境、裁量を持って働ける雰囲気など、中小企業ならではの強みがあるでしょう。また、同業他社と比べて、自社にしかない魅力もあるはずです。
社長の人柄や、独自の事業への取り組み、ユニークな社内制度など、他社との差別化ポイントを見つけ出すことが大切です。SNSを活用する際は、そうした「大手企業や競合他社にはない魅力」に焦点を当ててアピールしていきましょう。
求職者に「この会社で働きたい!」と思ってもらえるような情報発信を心がけることが重要です。
SNS採用に関するよくある質問

ここまで、SNS採用の基本的な進め方やポイントについて解説してきました。
しかし、実際にSNS採用を始めようとすると、まだまだ疑問や不安が残るかもしれません。
最後に、SNS採用に関するよくある質問にお答えします。
簡易的に解説していきますので、深く知りたい場合はまずはお気軽にお問い合わせください。
SNSの炎上対策はどうしたらいいですか?
SNSの炎上は、どんな企業でも起こりうるリスクです。炎上を完全に防ぐことは難しいですが、日頃から対策を講じておくことが大切です。
具体的には、SNSポリシーを作成し、投稿ルールを社内で徹底しましょう。問題のある投稿を未然に防ぐとともに、炎上した際の対応手順も決めておくことが重要です。
また、日頃からフォロワーとのコミュニケーションを大切にし、良好な関係を築いておくことも有効です。
SNSでの採用率はどれくらいですか?
SNS経由の応募者数の割合は、業界や企業によって大きく異なるため、一概に何%とは言えません。
自社の採用活動においてSNSをどう活用するのが効果的か見極め、SNSならではの強みを生かした採用手法を確立することが重要です。
他の採用手法とのバランスを取りながら、自社に最適な採用活動を模索していくことが求められるでしょう。
弊社では、SNS採用支援も行っており、正社員・アルバイトともにSNS採用に成功している事例もあります。詳細について興味があれば、ぜひお気軽にお問い合わせください。
毎日投稿しないといけませんか?
SNSでは、継続的に情報を発信し続けることが重要ですが、必ずしも毎日投稿する必要はありません。無理に毎日投稿しようとすると、かえってコンテンツのクオリティが下がってしまう恐れがあります。
大切なのは、自社の採用ターゲットに合わせて、最適な投稿頻度を見つけることです。
例えば、Instagramでは最低3日に1回、Facebookでは週3〜4回程度の投稿が理想的だと言われています。自社の体制や採用ターゲットの特性を考慮しつつ、無理のない投稿ペースを設定しましょう。
SNS採用を進めるための人手が足りません
SNS採用を進めるための人手不足は、よくある問題です。リソースが足りない場合は、SNS採用に特化した運用代行会社やコンサルティング会社に依頼するのも方法です。毎月数10万円のコストがかかる場合がありますが、早いと1ヶ月〜2ヶ月で成果を上げる可能性もあります。
以下記事では、SNS採用のコンサルティング会社や運用代行会社を紹介しています。合わせて参考にしてみてください。
SNS採用、サクッと始めてみませんか?ソシャリクに企画〜運用を丸投げでスタート

SNS採用を始めたいけれど、自社だけでは手が回らない…
そんな企業様におすすめなのが、SNS採用を丸投げで始められるソシャリクです。SNSのトレンドとマーケティングに精通した専任担当者が、貴社の採用ニーズに合わせたプランをご提案。TikTokを中心に、採用動画の制作から広告運用まで一気通貫でサポートします。
運用結果は定期的に分析し、改善提案も行うので、中長期的な採用活動の最適化が図れます。求人サイトに頼らない直接応募の獲得や、潜在層への早期アプローチも可能です。
中小企業でもスムーズにSNS採用を始められるソシャリク。採用力アップを目指すなら、ぜひ一度お試しください。資料請求やご相談は以下ボタンから可能です。お気軽にお問い合わせください。
まとめ
SNS採用は、企業と求職者をダイレクトにつなぐ有効な手段です。SNSの活用により、優秀な人材を低コストで確保できる可能性が高まります。一方で、運用を誤るとデメリットもあるため、慎重な対応が必要不可欠です。
SNS採用の成功のカギは、自社の採用目的や求める人物像を明確にし、最適なSNSの選定と魅力的なコンテンツ制作を行うこと。さらに、運用ルールを整備し、効果検証と改善を重ねることが欠かせません。
SNS時代の採用手法として、今後ますます重要性が高まるSNS採用。本記事を参考に、貴社の採用活動に活かしていただければ幸いです。
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